「日本伝統音楽」 T

【目次】 T U

講座

T

 講座No

ファイル名

内容
  第1回 T-1 jp-11  「基礎知識」
  第2回 T-2 jp-12  「コード付け」例@ [平・調子]
  第3回 T-3 jp-13  「前項・詳細解説」(例@)
  第4回 T-4 jp-14  「コード付け」例A [平・調子]
  第5回 T-5 jp-15  「コード付け」例B [平・調子]
  第6回 T-6 jp-16  「コード付け」例C [乃木・調子]。(楽・調子。雲井・調子)





T-2
「コード付け」 [平・調子]









。 テーマ      (指示なきは「C調」)

  

1。 お琴の「コード付け」

お琴の「コード付け」です。

「音階」と「コード」の早見表(pdf)







。 「コード付け」     

2-1。 「コード付け」(平調子・C主音)。 [関連・Fm調]

古謡「かぞえうた」のメロに、「コード付け」をしてみます。




お琴「平調子・C主音」で、「コード付け」をしてみます。

  ・【S(西洋)コード】付け。
  ・【J(日本)コード】付け。です。


■ 確認なのですが、「平調子・C主音」「都節・音階」ですので、
【S(西洋)コード】は、「Csus4。Fm。D♭」です。 
「Cm調」のコードではありませんので注意してください。


「カデンツ」に相当するものがないので、柔軟に対応してよいようです。
ただ、「出だし・終わり」は、「主和音」である「Csus4」がよいようです。

ただし、「曲」自体が、「主音」「主和音」で、「出だし・終わる」とは限らないので、
この曲のようになっても構わないと思われます。



【S(西洋)コード】付け。





 



■ 同じく、「平調子・C主音」「都節・音階」ですので、
【J(日本)コード】は、「都C」。「都G」。「都D♭」です。 
「Cm調」のコードではありませんので注意してください。


■ 「コード」では、「短2(半音)」のところがありますので、キツイ感じがしますので、必要に応じ、「オクターブ移動」させて、「短9」にするか、転回させて、「長7」にしてもいいです。


「カデンツ」に相当するものがないので、柔軟に対応してよいようです。
ただ、「出だし・終わり」は、「主和音」である「都C」がよいようです。

ただし、「曲」自体が、「主音」「主和音」で、「出だし・終わる」とは限らないので、
この曲のようになっても構わないと思われます。


この曲の最後は、「都G」を選択しました。 
「都C」のほうが、無難に感じますが、あえて「都G」を選択し、「日本伝統音楽」風にしました。
 

【J(日本)コード】付け。





■ ということで、「コード」の選択ですが、曲全体において、「無難」につけると、「主和音」である「都C」が多用されてしまい、「都G」を付けるチャンスがほとんどなくなってしまいましたので、可能な限り、「主和音」である「都C」ではなく、「都G」を付けてみました。

「主和音」である「都C」の、「無難」に聴こえるほうを多用・選択してしまうのは、「西洋音楽」慣れている所為だと思いますので、あえて「別」のコードを試行してみるようにしてみましょう。

そうしませんと、「主和音」である「都C」ばかり続く、コード進行になってしまいますので、どうしても「主和音」である「都C」でなければならないところ以外は、別コードを検討してみましょう。

なので、曲でも、「18。20。24。・・・小節め」などは、あえて「主和音・以外」にしたところです。





2-2。 「コード付け」(平調子・A主音)。 [関連・Dm調]

「C主音」重複する内容は、煩雑になりますので、説明を省略いたします。


「平調子・A主音」で、「コード付け」をしてみます。

  ・【S(西洋)コード】付け。
  ・【J(日本)コード】付け。です。


■ 確認なのですが、「A主音」「都節・音階」ですので、
【S(西洋)コード】は、「Asus4。Dm。B♭」です。 
「Am調」のコードではありませんので注意してください。



【S(西洋)コード】付け。





  



■ 同じく、「平調子・A主音」「都節・音階」ですので、
【J(日本)コード】は、「都A」。「都E」。「都B♭」です。 
「Am調」のコードではありませんので注意してください。
 

【J(日本)コード】付け。












。 「ダイアトニック・コード付け」     

3-1。 「ダイアトニック・コード」。 [関連・Fm調]

「日本伝統音階」「平調子・C主音」を、「ダイアトニック・コード(Fm調)」で付けてみます。

シンプルですが、通常の「ダイアトニック・コード」で付ける場合は、「Fm調」になるようです。
わかりやすいよう、前譜に近いコードを付けてみると、こんな感じになります。

これを分析してみると、「出だし」は、「Fm調」「主和音」「Fm」
「Csus4」「C7」に変更しました。
曲に、「下属和音」も入れられますが、かえって、曲感を損ねるので、入れませんでした。

特に、注目したいところは、「終止」です。 「半終止」になっています。 
「調性音楽」では、「全終止」が基本ですので、「半終止」だと、ちょっと、「宙に浮いた」状態ですが、この「ほんわか」した感じが、日本では「好まれた」のでしょう。

そう分析すると、確かに、「全終止」「キッチリ」終わりました。 といった感じより、
「曖昧」な感じの「半終止」が日本独特かと思います。

まぁ、日本人感性(思考)「曖昧」の国とも言えるくらい、「玉虫色」な部分があるので、むしろ「主和音」で終わる曲感は、「趣き」がないかもしれませんね。


■ また、「Fm調」の音階は、「ファ・ソ・ラ♭・(シ♭)・ド・レ♭・(ミ♭)」ですが、
(シ♭)(ミ♭)」の「四。七」抜き音階「メロ」であることがわかります。


ということで、「調性音楽」との関連性を見つけると、「日本伝統音階」とは、まったく、「異なる」わけではなく、新規の「作曲・編曲」時の参考になるので、学習しやすいですね。


■ これは、「明治・以降」の文明開化により、「西洋」の「調性音楽」の理論が入ってきたので、それを「日本伝統音楽」の曲に取り入れたわけです。 こうなると、ほとんど「普通」の曲感ですね・・・

ちなみに、「属和音」は、「和声的・短音階」「C7」(ミ)です。
「自然的・短音階」「Cm(7)」(ミ♭)は、ちょっと、感じとして合いませんでした。 



【ダイアトニック・コード・Fm調】










3-2。 「ダイアトニック・コード」。 [関連・Gm調]

■ ついでですが、「Fm調」より、「1音(全音)」高く「Gm調」についても挙げておきます。

「箏曲」では、「平調子・D主音」「都節」が多く、それを「調性・和声」で付けると、「Gm調」になります。 ちなみに、「D主音」「都節」時の「4度堆積・コード」は、「都D」「都A」「都E♭」

  要・参考。 ◆ 「音階」と「コード」の早見表(pdf)

「3度堆積・コード」は、「Dsus4」「Gm」「E♭」。 また、
「Gm調・ダイアトニック・コード」ならば、下譜となります。

■ また、「Gm調」の音階は、「ソ・ラ・シ♭・(ド)・レ・ミ♭・(ファ)」ですが、
(ド)(ファ)」の「四。七」抜き音階「メロ」であることがわかります。

「属和音」は、「和声的・短音階」「D7」(ファ#)です。
「自然的・短音階」「Dm(7)」(ファ)。 



【ダイアトニック・コード・Gm調】









3-3。 「ダイアトニック・コード」。 [関連・Am調]

■ さらに、「Gm調」より、「1音(全音)」高く「Am調」についても挙げておきます。

「箏曲」では、「平調子・E主音」「都節」。 それを「調性・和声」で付けると、「Am調」になります。
ちなみに、「E主音」「都節」時の「4度堆積・コード」は、「都E」「都B」「都F」

  要・参考。 ◆ 「音階」と「コード」の早見表(pdf)

「3度堆積・コード」は、「Esus4」「Am」「F」。 また、
「Am調・ダイアトニック・コード」ならば、下譜となります。

■ また、「Am調」の音階は、「ラ・シ・ド・(レ)・ミ・ファ・(ソ)」ですが、
(レ)(ソ)」の「四。七」抜き音階「メロ」であることがわかります。

「属和音」は、「和声的・短音階」「E7」(ソ#)です。
「自然的・短音階」「Em(7)」(ソ)。 



【ダイアトニック・コード・Am調】








あとがき

【S(西洋)コード】【J(日本)コード】の付け具合・バランスが問題でもあることがわかってきました。

【S(西洋)コード】だけで付けると、馴染みのある和音なので、西洋音楽に慣れた耳には、自然に聴こえます。 しかし、「日本伝統音楽」の曲感は薄れます。

また、【J(日本)コード】だけで付けると、耳慣れない曲感・コード進行のため、間違ってるんじゃないのか?
でたらめのコード付けのように、聴こえてしまう場合もあります。 笑

実際、ちょっと、試してみたのですが、「?」と感じるところが多々ありました。
ということで、対象基準によるわけですが、【J(日本)コード】だけで付けると、コテコテの音楽になりますので、【S(西洋)コード】を、必要に応じ、ケースバスケースで、適宜「ミックス(混合)」したほうが、いいようにも感じました。






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